爆笑問題太田光さんの新刊『笑って人類!』を読み終えました。536ページの長編小説で、読み終わるかどうか心配でしたが、結局は数日で読んでしまいました!

本題に入る前に、私は、太田さんが作詞されたSMAPのアルバム曲「We are SMAP!」が好きです。作曲は久石譲さんで、重厚なメロディーに太田さんの歌詞。普段テレビで拝見する太田さんからは想像できない(笑)、綺麗でピュアな言葉の数々に当時は驚いたものです。この曲はサビ以外は、5人のソロパートで繋いでいくという形なのですが、メンバーそれぞれのイメージにあった歌詞も注目ポイントです。

話を戻して、『笑って人類!』は、どこか空想的で、捉えどころがないと思われる方も多いかもしれません。実は、私もそうでした。「えっ、どういうこと?」の連続で、読み始めてからも、最後まで読む自信がありませんでした。そういえば、「We are SMAP!」を最初に聴いたときも、「?」になった記憶があります。

そう!太田さんの世界観は広すぎるのです!

では、なぜ最後まで読むことができたのか。それは、その広げすぎた世界観を、太田さんが持つ言葉の力で、丁寧に1つの物語に仕立て上げている点にあると思います。一つ一つの言葉が大変力強く、決して言葉遊びに終始している作品ではありません。太田さんがこれまで磨いてこられた感性や経験、膨大な知識や情報が、本書の豊かさを生み出しているのです。

小説に求めるものは人それぞれだと思います。私自身は、作者の世界観にいかに没入できるかを楽しみにしているのですが、『笑って人類!』は、心の底から没入することができました。世界レベルで殺伐としたことが続いたり、個人レベルでも上手くいかないことが沢山ある世の中かもしれません。と同時に、自分のちょっとした行動で、希望ある未来が作れることも、この世の中の面白さではないでしょうか。太田さんが世界に伝えたい本質的なメッセージは10年前も今も変わっていないと思います。そのメッセージが真っ直ぐ描かれている「We are SMAP!」も、人間の持つ「可笑しさ」を通じて伝える『笑って人類!』どちらも好きです。「可笑しさ」が持つ価値を、誰よりもテレビ等を通じて届けてきた太田さんが描く『笑って人類!』。日々の喧騒から離れ、手にとってみてはいかがでしょうか。

【2分で読めるFPコラム】『笑って人類!』(太田光 著)を読んで息抜き” に対して1件のコメントがあります。

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